アトリエ M e - M i c W o r k s
鋳金教室
― ロストワックス法による指輪制作ガイド ―
<制作の流れ> | ||
1.
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原型制作 | 作る作品と全く同じ大きさ・形の原型をワックス(ろう)で作ります |
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↓ | |
2.
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鋳造 | 原型の外側に耐火性の鋳型を作り、鋳型に溶かした金属を流し込みます |
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3.
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仕上げ | 鋳造された作品を鋳型を壊して取り出し、表面を仕上げます |
■『鋳造シルバーリング体験教室』について■ 当アトリエ体験教室では、全2回で作品を完成させます。 「原型制作」と「仕上げ」それぞれ1日ずつとなり、鋳造は行いません。 (2回の間は2週間ほど開けていただき、鋳造行程はその2回の間に行っておきます。) |
2. 鋳造 |
鋳造は、たくさんの行程を踏む作業です。ロストワックス法について言えば、原型が出来たあとは、湯道付け、埋没(鋳型作り)、脱ロウ・鋳型焼成、キャスティング(金属の流し込み)と、金属になるまでにも数々の作業があります。キャスティングの成功如何はその一つ一つの作業にかかっていますが、肝心のキャスト中は鋳型の中身を見る事ができないので、経験(と、もちろん運も)が左右する複雑な仕事です。しかしまた、的確な方法で良いキャストが出来た時の喜びはそれは大きいものです。
※体験教室ではこの鋳造行程は行いませんが、参考までにお読み下さい。 |
1. 湯道付け・脱脂 |
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湯道というのは溶けた金属が通る道です。 原型のデザインに差し支えない場所(模様などが無い所)に、鋳造時に湯道となるラインワックスを溶かし付け、さらに湯口(金属の入り口)になるドーム型のワックスに固定します。 鋳造する時は、この型を逆さにして金属を流し込むので、湯道は金属の流れ方をよく考えて付けなければなりません。 次の埋没作業で動かないように、湯口を下の板にしっかり固定します。 埋没材が原型の表面にムラなくなじむように、アルコールで原型をよく脱脂しておきます。 |
2. 埋没 |
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![]() 鋳型の周りに、鉄のさやをかぶせます。 |
![]() 埋没材を溶いて、原型に流れが当たらないように、脇の方から流し込みます。 |
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3. 鋳型の乾燥・脱ロウ・焼成 |
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![]() 埋没材を縁まで流し込んだら、一晩置いて硬化を待ちます。 |
![]() 埋没材が完全に固まったら、鋳型を逆さにして炉に入れ、脱ロウ及び焼成をします。 |
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4. キャスティング(鋳造) |
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![]() 鋳型を十分に焼成した後に、炉から出してひっくり返すとこんな具合です。 |
![]() 鋳造後、鋳型を洗い流すと、作品は湯道が付いたままなのでこんな形です。 |
3. 仕上げ(体験教室 第2回) |
さて、原型が金属になったら、仕上げの作業に入ります。 よほど原型がキレイに仕上がっていればそれほど大変ではないのですが、原型のワックスは金属に比べて柔らかいため細かなキズも付きやすく、それがそのまま鋳造されているわけですので、仕上げにも結構手間がかかるものです。 ● まずは湯道を切り離します。 ● 一度溶かして冷えた金属は表面が酸化膜でおおわれていますので、それを落とすために「酸洗い」(希硫酸に浸ける)をします。 ● 金ヤスリ・紙ヤスリなどを使い、 不要な部分(湯道の痕や、タマガネ=鋳造の時にできる細かな粒、など)を落としていきます。細かい紋様などを彫り込んだり、表面にテクスチャを施している場合には、それを壊してしまわないように気をつけましょう。 ● この例では、全体をさらに滑らかに仕上げるため、金属ヘラで丁寧にこすります。 ● さらに研磨剤をつけて磨き、ピカピカになったら完成です。 |
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